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視聴覚室

高校2年の夏休みのある日、いつものように部活に行くと監督が素振りや投球フォームの参考にと、なぜかアメリカの野球の練習用ビデオと視聴覚室の鍵を部長だった僕に渡しました。

午前中に、部員でそのビデオを見て、午後は普通に練習しました。練習が終わり、鍵を返しに教務室に行ったのですが、誰もいない…。

そういえば朝、監督が今日はお盆前で先生はほとんど来てないとか言ってたな。しかも、監督も今日は早めに帰るから、誰もいなかったら鍵預かっておいてくれって言ってた気が…。。

時刻は16時前…。学校が閉まる19時まであと3時間くらい…。。手には視聴覚室の鍵…。。

 

…はっ!

 

「映画見れんじゃん!」と急に思い立ち、一緒にいた後輩数人を誘い近くのレンタルビデオ屋に向かいました。学校で映画が見れる…!という非日常的な展開に全員の自転車のペダルをこぐスピードもあがっていきました。

 

店に着き、それぞれ見たい1本を選び、どれにするか議論したのですが、なかなか決まらず、結局じゃんけんで勝った奴が見るビデオを選び、負けた奴がお金を払うこととなりました。

後輩の一人が勝ち、ハムナプトラ(多分…)が選ばれました。

 

学校に戻り、ダッシュで視聴覚室にいき、午前中に野球のビデオを入れたデッキに今度はハムナプトラのビデオを入れ、再生ボタンを押しました。

防音で遮光カーテンに覆われた視聴覚室は、まさに映画館のようで、映写機とスクリーンの間には、部屋のほこりがキラキラと輝いていました。

もしかしたら、バレるかもしれないという気持ちがあったせいか、すごくハラハラ、ドキドキした気持ちで映画を見ました。

無事、最後まで見終わり、視聴覚室を出ると廊下の窓から夕日が沈んでいくのが見えました。

 

次の日に、視聴覚室の鍵は監督にちゃんと返しましたが、夏休み中に何回か「あの野球のビデオ見るので」といって鍵を借りては映画を見ました。

バック・トゥ・ザ・フューチャーターミネータードラえもんの日本誕生などを見たと思います。ターミネーターシュワちゃんが裸で登場するシーンでみんなで爆笑しました。

 

もうすぐ夏ですね。